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2025.8.20
2025年7月、WPI-AIMECの研究者たちは仙台市の3つの高等学校を訪問し、同研究所の新たな「WPI-AIMEC(エイメック)学校訪問プログラム」のスタートを切りました。本訪問では、生徒たちに海洋研究の世界を紹介し、海洋環境や生態系に興味を持ってもらうことを目的として、講演やワークショップを行いました。
最初のWPI-AIMEC学校訪問プログラムは宮城県仙台第三高等学校で行われました。生徒たちはWPI-AIMEC山田 洋介 研究員 (JAMSTEC)と共に、海洋微生物の未知の世界を探索しました。山田さんは、これらの小さな生物が海洋表面下で重要な物質循環を駆動する仕組みを説明しました。また、宮城県仙台第一高等学校では、WPI-AIMEC坂巻 隆史 研究員(東北大学工学研究科・准教授)が沿岸生態系の研究を紹介し、海洋における物質の流れの研究が二酸化炭素の吸収、エネルギー生産、持続可能な養殖業を支援する方法を説明しました。坂巻さんは生徒たちに、人間の沿岸活動が海洋環境にどんな影響を与えるか、そして科学が持続可能な未来にどう役立つかを考えてみよう、と促しました。さらに、WPI-AIMEC 浜端 朋子 研究員 (東北大学情報科学研究科・准教授)は、宮城県宮城第一高等学校でワークショップを開催しました。本ワークショップでは、ウミガメの遺伝学的な研究により、ウミガメを含む絶滅危惧種に関して新たな知見をもたらしていることを解説しました。続けて、保全を行う理由となる要因について、英語・日本語両方を交えた活発な議論が行われました。
これらの訪問先で、研究者たちは生徒の皆さんから深い質問やアイデアをたくさん受け取ることができました。本当にありがとうございました。
WPI-AIMEC学校訪問プログラムは、学生が最先端の海洋科学について学び、教室での学習と現実の研究を結びつける機会を提供します。学生は、科学が問題解決や地球の保護にどのように活用できるかを深く理解する機会を得ます。現在、WPI-AIMECでは日本全国の高等学校や中学校からの訪問の申し込みを受け付けています。このプログラムの目的は、海洋環境や生態系への好奇心を育み、次世代の研究者を育成することです。
WPI-AIMEC学校訪問プログラム
https://wpi-aimec.jp/support/school_visits.html
WPI-AIMEC学校訪問申込フォーム
https://forms.gle/Yjihuvh1qQqdnnbi7