海の杜(No.3、2024年8月1日)
今回は、これまで採択された18のWPI拠点を紹介します。日本学術振興会のウェブサイトに「WPI Forum」のバナーがあります(末尾にURLを記します)。WPI-Forumは、拠点や設置機関に「蓄積されたさまざまな情報・経験・ノウハウを、皆さまと共有するための“情報広場”」です。本稿では拠点名と設置機関を紹介しますが、このサイトには各拠点の簡単な紹介と、拠点のウェブサイトへのリンクが貼られています。
最初の公募は2007(平成19)年度に行われ、5拠点が採択されました。以下、拠点名称のアクロニム(英文の頭文字を連ねたもの)を示し、続く括弧内に日本語名称と設置機関を記します。①AIMR(材料科学高等研究所、東北大学)、②KAVLI iPMU(カブリ数物連携宇宙研究機構、東京大学)、③iCeMS(物質-細胞統合システム拠点、京都大学)、④IFRec(免疫学フロンティア研究センター、大阪大学)、⑤MANA(ナノアーキテクトニクス材料研究センター、物質・材料研究機構)。
次の公募は3年後の2010(平成22)年度に行われ、1拠点のみが採択。⑥I2CNER(カーボンニュトラル・エネルギー国際研究所、九州大学)。
2012(平成24)年度は3拠点の採択。⑦IIIS(国際統合睡眠医科学研究機構、筑波大学)、⑧ELSI(地球生命研究所、東京工業大学)、⑨ITbM(トランスフォーマティブ生命分子研究所、名古屋大学)。
2017(平成29)年度は2拠点の採択。⑩IRCN(ニューロインテリジェンス国際研究機構、東京大学)、⑪NanoLSI(ナノ生命科学研究所、金沢大学)。
2018(平成30)年度は2拠点の採択。⑫ICReDD(化学反応創成研究拠点、北海道大学)、⑬ASHBi(ヒト生物学高等研究拠点、京都大学)。
2021(令和3)年度は1拠点のみの採択。⑭QUP(量子計測システム国際拠点、高エネルギー加速器研究機構)。
2022(令和4)年度は3拠点の採択。⑮PRIMe(ヒューマン・メタバース疾患研究拠点、大阪大学)、⑯SKCM2(持続可能性に寄与するキラルノット超物質拠点、広島大学)、⑰Bi2Q(ヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター、慶應義塾大学)。
そして2023(令和5)年度は私たちの拠点、⑱AIMEC(変動海洋エコシステム高等研究所、東北大学・海洋研究開発機構)の1件が採択されました。
WPI事業では経費(補助金)の支援は原則10年間です。したがって、2012年度まで採択された①から⑨の拠点へは、現在それまでのようなフルの経費支援はなされていません。これら9拠点は「アカデミー拠点」と呼ばれ、活動自体は継続されています。
【参考URL】
1.日本学術振興会ウェブサイトのWPI「新ミッションと評価の観点例」のPDFフィル
https://www.jsps.go.jp/file/storage/general/j-toplevel/data/11_gaiyo/mission_j.pdf